天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
「そうなの? それなら、あなたの名前は」
青い瞳を見つめる。見つめ返してくるのは、吸い込まれそうな鮮やかな青。どんな名前がいいだろうか。
「あなたの名前は、エリアス。風の精霊、エリアス……素敵でしょ?」
『――契約は、成立した』
「はぁぁ?」
名前をつけろというから、名前をつけただけ。それなのに、契約が成立したとはどういうことだ。
エリアスと名づけられた風の精霊が重々しく契約の成立を告げた瞬間――ドーン! と激しい爆発音がした。ミリエラの周囲を突風が走り抜けていく。
「こら、風を起こさないの! どういうこと?」
「我とそなたの契約が成立した証さ! 我が名はエリアス、風の精霊王エリアスだ!」
「え……、待って精霊王って」
困惑するミリエラの声に重ねるように、エリアスの愉快そうな笑い声が響く。ミリエラの周囲を吹きすさぶ風は、いつまでたってもやみそうになかった。髪もスカートの裾もばさばさと翻り、風の強さに目を開けることもできない。
「エリアス、風強いよ、止めて! 止めてってば!」
ぱしぱしとエリアスの身体を叩きながら何度も叫び、ようやく風がやむ。
青い瞳を見つめる。見つめ返してくるのは、吸い込まれそうな鮮やかな青。どんな名前がいいだろうか。
「あなたの名前は、エリアス。風の精霊、エリアス……素敵でしょ?」
『――契約は、成立した』
「はぁぁ?」
名前をつけろというから、名前をつけただけ。それなのに、契約が成立したとはどういうことだ。
エリアスと名づけられた風の精霊が重々しく契約の成立を告げた瞬間――ドーン! と激しい爆発音がした。ミリエラの周囲を突風が走り抜けていく。
「こら、風を起こさないの! どういうこと?」
「我とそなたの契約が成立した証さ! 我が名はエリアス、風の精霊王エリアスだ!」
「え……、待って精霊王って」
困惑するミリエラの声に重ねるように、エリアスの愉快そうな笑い声が響く。ミリエラの周囲を吹きすさぶ風は、いつまでたってもやみそうになかった。髪もスカートの裾もばさばさと翻り、風の強さに目を開けることもできない。
「エリアス、風強いよ、止めて! 止めてってば!」
ぱしぱしとエリアスの身体を叩きながら何度も叫び、ようやく風がやむ。