天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 だが、彼はミリエラの顔をまじまじと見て、アウレリア――と、母の名を呼んだ。

 ミリエラの瞳と、父の瞳が正面からぶつかり合い――そして、父は慌てた様子で身を翻した。

「待って! 待って、パパ!」

 ミリエラの呼びかけに、一度足を止めかける。だが、こちらを振り返ったかと思えば、再び勢いよく背を向けた。

「パパ、待ってよ!」

 むなしく響くミリエラの声。

 彼女の悲痛な声音とは裏腹に、空はどこまでも青かった。
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