惚れ薬を飲んだせっかち男爵はとにかく今すぐ結婚したい
4:愛の巣を作りたい
「エリーゼ・・・俺とずっと一緒にいてくれないか?」
幼い姿のルーカスは、恥ずかしそうに顔を真っ赤に染めてそっぽを向いている。
見慣れた大樹の下で、私とルーカスは一緒に本を読んでいた。
突拍子もなく言われたプロポーズのような言葉に、私は迷うこと無く笑顔で応えた。
「うん!私がずっと一緒にいてあげるね!」
私の言葉を聞いたルーカスは、逸らしていた目を私に向け、その瞳を輝かせた。
「本当か?約束だぞ」
「うん!約束しようよ!」
ルーカスは少し照れた様な笑顔を私に向け、私は弾ける様な笑顔を彼に向け、2人は約束の証としてお互いの小指を絡ませた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ハッと目を覚ますと、部屋の中はまだ薄暗かった。
窓のカーテンをつまみ上げ、隙間から外を覗くとまもなく朝日が登ろうとしていた。
昨日、ルーカスに告白されたからなのか、久しぶりに昔の夢を見た。
懐かしい記憶・・・あれは私達がまだ10歳くらいの時だったっけ・・・
まだ子供だったけど、その言葉の意味を分からないほど幼くはなかった。
あの頃はただ純粋にお互いが好きで、2人はきっとこの村で結婚して、ずっと一緒に暮らして行くのだと信じていた。
・・・あの事件が起きるまでは・・・
私は左手を少し持ち上げ、小指があった場所を見つめた。
しかし、私の左手の小指は今はない。
彼と約束を交わした左手の小指は、あの日の約束と共に失ってしまったのだ。
幼い姿のルーカスは、恥ずかしそうに顔を真っ赤に染めてそっぽを向いている。
見慣れた大樹の下で、私とルーカスは一緒に本を読んでいた。
突拍子もなく言われたプロポーズのような言葉に、私は迷うこと無く笑顔で応えた。
「うん!私がずっと一緒にいてあげるね!」
私の言葉を聞いたルーカスは、逸らしていた目を私に向け、その瞳を輝かせた。
「本当か?約束だぞ」
「うん!約束しようよ!」
ルーカスは少し照れた様な笑顔を私に向け、私は弾ける様な笑顔を彼に向け、2人は約束の証としてお互いの小指を絡ませた。
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ハッと目を覚ますと、部屋の中はまだ薄暗かった。
窓のカーテンをつまみ上げ、隙間から外を覗くとまもなく朝日が登ろうとしていた。
昨日、ルーカスに告白されたからなのか、久しぶりに昔の夢を見た。
懐かしい記憶・・・あれは私達がまだ10歳くらいの時だったっけ・・・
まだ子供だったけど、その言葉の意味を分からないほど幼くはなかった。
あの頃はただ純粋にお互いが好きで、2人はきっとこの村で結婚して、ずっと一緒に暮らして行くのだと信じていた。
・・・あの事件が起きるまでは・・・
私は左手を少し持ち上げ、小指があった場所を見つめた。
しかし、私の左手の小指は今はない。
彼と約束を交わした左手の小指は、あの日の約束と共に失ってしまったのだ。