惚れ薬を飲んだせっかち男爵はとにかく今すぐ結婚したい
「わあ・・・」
俺達が首都に入ってすぐの光景を見たエリーゼは感嘆の溜息をついた。
キョロキョロと興味津々に辺りを見渡しながら歩く姿が可愛い。首都に迷い込んだ妖精だろうか・・・。
「そんなに余所見をしていたら迷子になるぞ」
俺はそう言うとエリーゼの右手に触れ、その指を絡めるようにして手を繋いだ。
手袋越しではあるが、彼女の手の温かさが伝わってくる。
それが嬉しくて、思わず口元が緩み、エリーゼに見られたら気持ち悪く思われるかもしれないので、彼女とは反対の方角に顔を向けた。
「・・・ねえ、ユーリの住んでいる場所は分かる?」
突然、エリーゼからそう問われ、俺は一気に現実に引き戻された。
何故、今のタイミングでユーリの名前が出てきたのだろうか・・・。
「・・・知っているが・・・行きたいのか?」
「ええ、惚れ薬について、ユーリに聞けば何か分かるかも知れないから・・・」
ああ・・・そうだったのか・・・。
エリーゼはユーリに会って惚れ薬のことを聞くために、俺と首都へ行くことを決心したという訳か・・・。
あの時、なぜ急に首都へ行くと言い出したのかと思ったが・・・それならば説明がつく。
「ああ・・・そうだな・・・後で寄ってみよう」
てっきり俺とのデートを楽しみにしているのだと思っていたが・・・少しショックだな・・・。
いや、・・・それよりも・・・ユーリに会いに行くのは想定外だ・・・。
確かに、彼女もこの件に深く関わっている・・・。
しかし、だからこそ何の口裏も合わせずにこのまま会わせたら、アイツが何を言い出すか分からない・・・それは危険だ・・・!
今エリーゼとユーリを会わせるわけにはいかない。
何か手を打っておかないといけないな・・・。
俺達が首都に入ってすぐの光景を見たエリーゼは感嘆の溜息をついた。
キョロキョロと興味津々に辺りを見渡しながら歩く姿が可愛い。首都に迷い込んだ妖精だろうか・・・。
「そんなに余所見をしていたら迷子になるぞ」
俺はそう言うとエリーゼの右手に触れ、その指を絡めるようにして手を繋いだ。
手袋越しではあるが、彼女の手の温かさが伝わってくる。
それが嬉しくて、思わず口元が緩み、エリーゼに見られたら気持ち悪く思われるかもしれないので、彼女とは反対の方角に顔を向けた。
「・・・ねえ、ユーリの住んでいる場所は分かる?」
突然、エリーゼからそう問われ、俺は一気に現実に引き戻された。
何故、今のタイミングでユーリの名前が出てきたのだろうか・・・。
「・・・知っているが・・・行きたいのか?」
「ええ、惚れ薬について、ユーリに聞けば何か分かるかも知れないから・・・」
ああ・・・そうだったのか・・・。
エリーゼはユーリに会って惚れ薬のことを聞くために、俺と首都へ行くことを決心したという訳か・・・。
あの時、なぜ急に首都へ行くと言い出したのかと思ったが・・・それならば説明がつく。
「ああ・・・そうだな・・・後で寄ってみよう」
てっきり俺とのデートを楽しみにしているのだと思っていたが・・・少しショックだな・・・。
いや、・・・それよりも・・・ユーリに会いに行くのは想定外だ・・・。
確かに、彼女もこの件に深く関わっている・・・。
しかし、だからこそ何の口裏も合わせずにこのまま会わせたら、アイツが何を言い出すか分からない・・・それは危険だ・・・!
今エリーゼとユーリを会わせるわけにはいかない。
何か手を打っておかないといけないな・・・。