惚れ薬を飲んだせっかち男爵はとにかく今すぐ結婚したい
2:結婚したい
「ねえ、ちょっと・・・ちょっと待って・・・」
私はルーカスから目を逸らしながら、握られた手を解こうとするが、完全に固定されていて全く解けない。
「待たない。こういう事は早い方がいい。今すぐ結婚しよう」
私の手を握る力が強くなったのを感じ、その真剣な眼差しに思わず体が強ばってしまう。
その瞳は私が頷く事だけを望んでいる様であるが、こちらも惚れ薬による告白を真に受ける訳にはいかない。
私はゆっくりと息を吸い、落ち着いて彼を宥める言葉を頭の中に巡らせ、慎重に口を開いた。
「ルーカス・・・あなたさっき惚れ薬を飲んだわよね?惚れ薬がどんな薬か知ってる・・・?」
「あ・・・ああ・・・知っている」
ルーカスは一瞬ギクリとすると、掴んでいた私の手を離し、ソファに腰掛け目線を逸らした。
その顔は相変わらずの無表情だけど、長い付き合いの私には彼がわずかに動揺している事を見抜くことが出来た。
「やはり・・・怒ったか・・・?」
どうやら少しは反省したみたいで、表情を曇らせながら、私の顔色を伺うようにちらりと見てくる。
「そうね・・・振り回される私の気持ちにもなってほしいわ・・・」
そんな私の言葉が刺さったようで、ルーカスは更に悲壮感を漂わせ、俯きながら震え始めた。
その姿はまるでこの世の終わりを見るかのよう・・・
・・・いや・・・そこまで悲しそうにしなくても・・・私に嫌われるとでも思ってるのかな・・・?
まあ、こちらも好きな相手に好意を向けられて嬉しい気持ちが全くない訳じゃ無いし?・・・むしろ嬉しい気持ちの方が大きい訳で・・・うーん・・・複雑ね・・・。
私はルーカスから目を逸らしながら、握られた手を解こうとするが、完全に固定されていて全く解けない。
「待たない。こういう事は早い方がいい。今すぐ結婚しよう」
私の手を握る力が強くなったのを感じ、その真剣な眼差しに思わず体が強ばってしまう。
その瞳は私が頷く事だけを望んでいる様であるが、こちらも惚れ薬による告白を真に受ける訳にはいかない。
私はゆっくりと息を吸い、落ち着いて彼を宥める言葉を頭の中に巡らせ、慎重に口を開いた。
「ルーカス・・・あなたさっき惚れ薬を飲んだわよね?惚れ薬がどんな薬か知ってる・・・?」
「あ・・・ああ・・・知っている」
ルーカスは一瞬ギクリとすると、掴んでいた私の手を離し、ソファに腰掛け目線を逸らした。
その顔は相変わらずの無表情だけど、長い付き合いの私には彼がわずかに動揺している事を見抜くことが出来た。
「やはり・・・怒ったか・・・?」
どうやら少しは反省したみたいで、表情を曇らせながら、私の顔色を伺うようにちらりと見てくる。
「そうね・・・振り回される私の気持ちにもなってほしいわ・・・」
そんな私の言葉が刺さったようで、ルーカスは更に悲壮感を漂わせ、俯きながら震え始めた。
その姿はまるでこの世の終わりを見るかのよう・・・
・・・いや・・・そこまで悲しそうにしなくても・・・私に嫌われるとでも思ってるのかな・・・?
まあ、こちらも好きな相手に好意を向けられて嬉しい気持ちが全くない訳じゃ無いし?・・・むしろ嬉しい気持ちの方が大きい訳で・・・うーん・・・複雑ね・・・。