優しく残忍な人。
遠慮をした。

「一緒に食べて欲しいんです。」

そんなことを言われたら

断る理由なんて見つからない。

私はお団子を受け取った。

「やはり美味しいですね。

いつ食べても変わらない。」

総司さんは子供みたいに笑った。

するとどこからか

黒猫がやってきた。

「食べたいのですか?」

総司さんはお団子をちぎり

猫に差し出した。
< 148 / 398 >

この作品をシェア

pagetop