優しく残忍な人。
「必ず·····。」

隣にいた平助は

おゆきさんの手を握りしめた。

「すま···ね··

守り、き···れ··なっ、た。」

平助は泣いている。

「わた、しは··まも··たかった、の」

女子なのに

守る立場になりたかったのか。

「生き···て··て、ほし···か··た。」

「幸せ·····にできな、く····て

っごめん·····!」

平助はひたすら謝っている。
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