優しく残忍な人。
「しあ、わせだっ··た··よ。

へい、すけ···さ··は?」

「幸せだっ·····。」

平助が答えると

おゆきさんは満足した顔で

永い眠りについた。

「そう···じ。

やくそ···く··守れなかっ·····」

私との約束。

それは彼女を守り抜くこと。

けれど彼女の眠りについた顔は

とても安心して幸せそうに見える。

「·····いいえ、

貴方はちゃんと守れてましたよ。」
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