優しく残忍な人。
「こいつらは?」

総司は木刀を握っていた。

もちろん私も。

いつもの喧嘩なら

総司は圧倒的に勝っていただろう。

だが奴らが握っているのは

真剣だった。

この状況で総司が

怯んでいるということは

きっと人を斬ったことがない。

私はそう思った。

相手は3人、

私と総司なら勝てないわけではなかった。
< 367 / 398 >

この作品をシェア

pagetop