優しく残忍な人。
「お千代さんのことは

責めていませんよ。

それに大丈夫です。

ここにはあまり来れませんが

私は近藤さん、試衛館側ですから

いずれ戻ります。

そうすればまたここにも来れますから。」

確か浪士組は大きくふたつに

対立をしているらしい。

「ではそろそろ」

沖田さんは

もう戻らないといけないらしい。

「またいらしてください」

これが私の精一杯。

沖田さんはお辞儀をして

帰られて行った。
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