愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜
今日の私は本当に運が悪かった。
今朝、充電をし忘れバッテリー切れになったスマホのアラームが鳴らず、寝坊。
ギリギリで会社に飛び込み、遅刻は免れたが部長に小言を言われ、テンションだだ下がり。
その後、事務所に掛かってきた電話に出て、対応したお客様は酷いクレーマー。
極め付けに昼休みには財布を家に忘れたことに気が付き、さくらにお昼ご飯代を貸してもらう始末。
そしてトドメの残業。
「春香、今日運悪すぎじゃない?」
「……やっぱりそう思う?このままのコースだと、帰りに駅のホームから転落死してもおかしくないよね」
「やめて!ありえそうだから!」
なんとか仕事を終え、更衣室で着替えていると、同期で女子力の塊のさくらが、心配そうな視線をこちらに向けた。