愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜



 交換条件とはいえ、助けてもらっておいて。未成年だと知った途端慌てふためいて、家に帰そうなんて躍起になって。



 私は勢いよく立ち上がり、座って靴を履いているユキに近付き、肩を掴んだ。
 ユキは驚いたような表情でこちらを見上げる。



「なに?どうしたの?」
「……私……耳遠くて、ユキの年齢、聞こえなかった」
「……え?なに言ってるの?さっき思い切り」
「聞いてないものは聞いてないの! いいから早く寝る!!」



 ユキが未成年なんて私は知らなかった。
 だから、ユキが出て行く必要もない。本来の私ならこんなこと許すはずない、だけど今日だけは……。


 顔を真っ赤にして、訳の分からないことを言う私をポカンと見ていたユキは、やっと話を理解したのか履いていた靴を脱いだ。
 そして無言で立ち上がりコートを脱ぎ捨てると、私の手を思い切り引いてベッドに投げる



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