愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜



「ここの近くの同僚のアパートに来ていて、買い物を頼まれた」
「あっ……そうなんだ」
「……隣は?」
「えっ……と」



 秀人の視線が私の隣のユキに移動する。
 ユキは黙っているけど、何処と無く不穏な雰囲気を醸し出している。


 なんて紹介したらいいんだろう。
 というか、秀人にユキを紹介することなんてあるわけがないと思っていた。言葉が詰まった私を、二人の男がジッと見つめる。



「ど、同居人」
「────同居人?」



 間を置いて、秀人が声を上げる。
 再び交わった視線がなんだか居心地が悪くて思わずそらしてしまった。



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