愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜
「……ない」
「え」
「────叶いもしないこと、言えるわけないじゃないっ……!!」
シンとした室内に、ビリビリと私の感情を乗せた声が響き渡った。
それは私自身想定していなかった、醜い自分を晒すようなものだった。
「私の本当の気持ちなんて言って、どうするのよ……!!」
「……春香」
「だってユキは……ここから居なくなってしまうじゃない!!」
恥ずかしい、でも止まれない。
まるで、子供のような本音だ。