愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜
「……な、んで」
ずっとずっと私を見つめていた、ユキの父親譲りのエメラルドグリーンの瞳に薄い水の膜が張っていく。
ユキはとても、傷付いた表情をしていた。
私達を繋いでいた糸がするすると解けていく。
お互いの想いは同じなのに、決して交わることはない。交じえることはできない。
「……っ」
傷付けたのは私だ。
抱き締めて、気持ちを伝えてしまいたい。私よりも幼いこの子が伝えてくれたというのに、私はなんで……。