愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜




 カフェオレを飲み終え、ゴミ箱に缶を捨てる。こんなところで油を売っていても仕方がない。

 くるりと改札に向け身体を反転させると、そこには最近よく会う見知った顔があった。



「……秀人」
「最近、よく会うな」
「そうね」



 正直会いたくなかった。
 あの日、アーケード街で秀人に会わなければ、きっとあんなことにはなっていなかった。


 自分でも驚くほど冷たい声が出て驚く。
秀人は、再会したときと同じでボストンバッグを持っていた。



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