愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜
「(自分の、正しいと思う道……?)」
私は、私がいつも選びたいと思う道を歩んできた?
いつも気にするのは自分以外の他人の視線。私が、あの子をどう思っているかなんて二の次だった。
あの子が私に向ける優しく甘い視線を嬉しく思っていた。
一緒に食べるご飯は美味しかったし、一緒に眠るベッドは温かくて酷く安心した。
柔らかな銀色の髪が、透けるようなエメラルドグリーンの瞳が、幼い笑みが愛おしかった。
あの子といると私は幸せで、世間体で自分を縛り付けないといられないくらい、私はユキのことが……。
「……そっか」
カチンとパズルの最後のピースが嵌まるように、心の靄が晴れていく。