愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜
「……春香が、苦しいって言っていたから」
「……」
「僕が気持ちを伝えたことで、苦しくさせてるんだって。なんで同じ気持ちでも一緒になれないんだろうって……」
「……」
「自分が子供なことが、情けなくて悔しかった」
「……うん」
「それに僕だって、春香と一緒にいると自分の幼いところが浮き彫りになって、今のままの僕だと同じ目線にはどうしても立てなくて……苦しい」
「……」
「でも、それでも春香じゃなくちゃダメなんだ。好きなんだ……だから」
ユキの私を抱く腕が強くなる。
あぁ、ダメだ、ユキの言おうとしていることが何か分かってしまった。
思わず背中に腕を回し、しがみ付くように彼を抱きしめる。