愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜


 スラリとした体躯にワイシャツとスラックスがアホ程似合っている。
 なに? モデルなの?


 私がよく分からない理由でキレそうになっていると、彼はエメラルドグリーンの目をイタズラに細め、無言で缶のカフェオレを差し出してきた。



「え、な、なにこれ」
「お礼だよ。いつもありがと」
「……知ってたの?」
「うん。悪いなーとは思ってたんだけど……人目があるところで声掛けたられたくないでしょ?」
「それは否定しないけど……だったら、そろそろのらりくらりスルーしてないで、きちんと断りなよ。社外に彼女でもいるんでしょ?」



 ほぼ初めて会話をしたけど、思わずズケズケと言ってしまう。
 だってそれだけ彼は私の悩みの種だから。


 すると、彼はむむっと顎に手を当て何やら思案している。



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