愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜



「僕、とことん家事はダメみたい」
「そうね。否定はしない」
「でも、僕は春香の役に立ちたい」
「いいのに、そんなこと気にしないで。自分の心配してなさい」
「……ちゃんと聞いて。僕、一応男でしょ?」
「うん」
「重いもの運ぶの、結構得意だよ」
「……あ」
「買い物したもの運ぶの、手伝うよ。あと、洗濯もの取り込んだり……作ったり洗ったりは難しいけど、それならできる」
「たしかに、そうね」



 それは、言われてみれば助かるかもしれない。正直お米やお水は重くて運ぶのに困っていたし、洗濯物も取り込んでおいてくれるなら天気の心配はいらない。


 ユキは、いたずらっ子のような笑みで私の顔を覗き込む。



「役に立つ、でしょ?」
「ええ、そうね。助かる」
「褒めて、たくさん考えたから」
「えらいえらい」



 頭を撫でてやると、ユキは目を細めて笑う。



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