愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜



「(放っておこう)」



 所詮他人だ。あの人がどうなろうと知ったことではない。
 駅前を通り過ぎる。しかし、少し進んだところで立ち止まった。



「あの人、放っておいたらどうなるんだろう」



 この寒い中、一人夜を明かすなんて無理に決まってる。
 きっと誰かに連絡を取るだろう……いや、でもこんな時間にあの場所にいる時点で、それができない状況?


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