酔いしれる情緒
「あれ、コンビニ入るの?
奇遇だね~俺も行こうとしてたんだ」
「(うざっ)」
一緒にコンビニに入ると、私は急いで欲しい物を取ってコイツよりも先に出てやろうと思った。
だけど途中でヒョイッと持ってる物を全部取られたかと思えば、そのままレジへと持っていかれる。
「はっ!?ちょっ…何して……」
「全部一緒で」
店員さんが手際よくレジ打ちするから、
止めるにも止められない。
『ありがとうございました~!』
そう店員さんに頭を下げられると
「はい、どーぞ」
「…………………」
私が買おうとしてた物が入っているらしい袋を渡される。
「お金返す。」
「いいって、ついでついで!」
「アンタに借りなんて作りたくないし」
「ハハッ、そんなこと思ってないよ。」
じゃあなんで勝手に買ったのさ。
眉根を寄せてその男を見れば
「良い物紹介してくれたから、そのお礼。」
「っ……!」
そんなことを言われて、
本好きの私が喜ばないはずがない。
「……あれ?顔赤くない?」
「うっるさい…」
「あー照れてるんだ?そんな顔も可愛いね」
「っ、!」
ダメだ。
なんかコイツといるとペースが乱れる…!