俺の妻は腐女子ですがなんら問題ありません。〜最悪で最高の休日〜お礼SS
「あ、その……控えめに言って最高です」

 うぉぉおおおおい!!!

「同志よ」

 いやなに二人で固く握手してんの!? 夫が他の男と絡んでるの見たいのか!? 

「ふ、腐女子舐めてたわ……」

 ぬるっと広志さんはその為に用意されていただろう椅子に既に座ってスタンバイしている。残るは俺だけだ。
 早くやれよ、と言っているギラギラした視線。
 楽しみワクワク、と期待に満ち溢れた視線。
 何も考えいないのか、仕事だと割り切っているのかも分からない視線。
 ゴクリと生唾を飲み込み意を決して広志さんの背後に回る。

(朝の七時から俺なにやってんだよ……なんで美桜じゃないんだよ……)

「はい! そのまま腕を回して顔近づけて! そう! そうよ! それよ!」

 姫咲のキンキンした声が身体全身に突き刺さる。言葉にしないでくれ……
 そのままの状態で美桜に視線をやると見ちゃいけない物を見ちゃったけど見たい、みたいな感じで両手で目は押さえているけど隙間はガッツリ開いてある。

(いや、うん、まぁ可愛い仕草なんだけど……)
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