無口な彼の妬かせ方
「で。お前は彼女とどーなの」
イチゴミルクを飲みながら俺に視線を送る蓮。
甘い甘い匂いが漂ってきていたのは、コレのせいか。
「どうって………」
とくに、進展はない。
……ただ。
この頃俺は、アイツを泣かせてばかりだ。
俺が近くにいる時は、いつも泣いている気がする。
「まさか、破局寸前!?」
「うっせぇ」
パコンッ!と、いい音をたてて俺は蓮に空になったペットボトルで叩いた。
「いってぇ…!」なんて、男のくせに涙目になるコイツ。
破局………か。
その言葉が、俺の脳内にこびりついて離れなくなる。