無口な彼の妬かせ方
「いいの?そうやって素直に俺を受け入れて」
「………っは?」
蓮の動きがピタリと止まった。
唇が触れそうなぐらいギリギリなところで、
動きを停止させた蓮。
喋ったら触れちゃいそうで……
徐々に距離を作る私。
「いいの?って……
嫌に決まってるでしょっ!?
抵抗したってアンタには何も効果ないし、
したって意味無いと思ったのよ!」
効果あるのなら、
今すぐにだって抵抗してるわよ!!
今だって蓮の胸板を何度も押してるけど、
ほら。やっぱり効果ない。
すると蓮はクスッと笑った。
「俺、男だよ?
そんな抵抗効くわけないじゃん」
スルッ、と。
蓮の指が私の唇に触れる。
その上を優しく撫で終えると、
「じゃあ、いただきます」
何かを忠告するかのようにそう呟いて、
ニヤリと笑っていた。