無口な彼の妬かせ方
甘いクッキーと嫉妬
「これ…ありがとう」
朝。
廊下でばったりと会った早瀬くんに、
昨日借りた傘と作ったクッキーを渡した。
綺麗にラッピングして、それに入れたクッキー。
砕けてないといいけど……
早瀬くんは、笑ってそれを受け取ってくれて。
先生に呼び出されてるから、っと職員室に向かって行った。
カバンの中には、もう一つ、同じラッピングに入れられたクッキーがある。
それは勿論、翔の分。
早瀬くんにあげたヤツとは違って、ハート型のクッキーだ。
せっかくだし…ね。
昨日の今日とあって、少し喋りずらい気もするけど…