無口な彼の妬かせ方
ガチャリとドアを開けると、冷たい風が一気に吹き込み、
その風が肌に触れて、ブルッと身体が震える。
「寒い……」
やっぱり教室に戻ろっかな……
教室なら、暖房がついていて暖かい筈だから。
クルリと方向転換して、屋上から出ようとした。
………けど。
授業を受けたくない、って気持ちの方が大きくて。
再び、屋上に入ってしまう。
慣れれば寒くない筈。
そう思って。
「…………」
肩にかけていたカバンを乱雑に放り投げて、寝転がる。
その瞬間、眠気が一気に私を襲った。
吸い込まれるように眠りについてしまう私。
………結局、午前中の授業はサボってしまった。