無口な彼の妬かせ方
***
「おせえー。」
「ご、ごめんって。」
「凄く待った。」
やっとの事で仕事が終了し、
急いで着替えも済まして。
蓮くんと待ち合わせした所に向かえば、少しお怒りの蓮くんが待っていた。
「ごめん、ごめん」
これでも、結構早く着替えてきた、つもりなんだけど……。
なんて。
脳内では、そんなふうに言い訳。
「ほら、ここ座れよ」
「え?」
「は?」
「ここで、話すの?」
「なんだよ。ここじゃ嫌なのか?」
いや、いいけど…さ。
ここ、凄く人多いいし、
なんだか落ち着いて話聞けない…
まあ、落ち着いて聞くほどの話ではないけどさ。