無口な彼の妬かせ方
「えー……」
待たせちゃったみたいだし……
蓮くん、冷えきってるよね。
チラチラと周りを見て、オドオドしていた私は、
「あっ、」
近くにある、ファーストフード店を発見した。
「ねえ、あの店に入ろっか」
ビシッと指でその店を示して、
ちょっとドヤ顔っぽく、蓮くんを見た私。
本当は、ちょっとお腹空いているのもあるけど……
ここじゃ、寒くて死にそうだ。
「……まあ、いーけど」
「私が奢るから、待たせたお詫びに」
「……………」
そんなこんなで、私達は、そのファーストフード店へと向かった。
まあ、蓮くんはあまり、行きたくないような表情を浮かばせていたけど。