無口な彼の妬かせ方
「へー…」っと信じられないかのような、返答してみれば。
蓮くんはイラッとしたのか、「はぁ~」ってため息をつく。
「あのさ。」
「ん?」
机に頬杖をつく私に、蓮くんは机越しにグッと近づいた。
「……翔には悪いけど、まあ…いいか。」
「え?」
小さな声でそう囁いていた蓮くん。
翔には悪い?
なんのことなんだろう。
そんな事を聞いてしまったら、気になって仕方が無い。
なぜか、私の胸はワクワクと高鳴っていた。