無口な彼の妬かせ方






唯side





「ねえ唯~!知ってる!?」



「んー何が?」




学校終わりの帰り道、友達が目をキラキラさせて私の肩を叩く。




私は携帯をいじりながら軽く耳を傾けていた。




「二年生の蓮先輩がね!あそこの喫茶店でバイトしてるんだって!」



「っ!!」




”蓮先輩”その言葉が私の頭をハッとさせる。




「……蓮?」




「そうそう!蓮先輩!!」




……やっぱり、
聞き間違いじゃなかった。




「どこでバイトしてんの?」



「だからあそこだってー!!」




ビシッと友達が指さす先にはとても綺麗な喫茶店で、




「ねえ!ちょっと行ってみようよ!!」



「えっ!?ちょっ…!!」




ぐいー。っと引っ張られながら、私達はその喫茶店へと向かった。



唯side(終)
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