無口な彼の妬かせ方
意地悪なキミ






そして翔の誕生日当日。




私の右の手にはピンク色の紙袋。




今日はちゃんとバイトも休みをもらって、久々に翔に会うことできる日。




とりあえず、プレゼントは学校で渡そうと思って。




もちろん、プレゼントはあの青色の手袋。




喜んでくれるかな。





「あのー。翔…、いる?」





扉の近くにいた人達にそう聞いて、教室の中を自分でも翔を探してみる。





「あー。翔なら、今日休みだけど」




「え?」





…休み?





「たぶん風邪だと思うよ」




「あー…そうですか…」





風邪?


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