無口な彼の妬かせ方
帰り道、私は翔の家に寄ってみた。
友達からよると、昨日から休んでるみたいで。
なんで言ってくれなかったんだろう。そんな事を思ったけど、
もしかしたら、私がバイトし始めたから?
心配かけたくないとか思ってくれたのかな。
さっき、
一応メールはしておいた。
”学校帰り、家行くね”
ただ、その一文。
返信は、ない。
やっぱり…邪魔、かな。
インターホンを押すか押さないかでずっと迷っていた、とき。
「………藍?」
久々に聞く、聞き慣れていた声が後ろから聞こえる。
振り向けば、やっぱりそこには翔がいて。
「翔!ちょ、何してんの!?」
友達から風邪だと聞いた翔が、なぜか外にいる事に対して、驚いた。