無口な彼の妬かせ方
「……明日、ゆっくり話そう」
時間ある?っと、首を傾げる翔。
…コクン。
その言葉に私は頷いた。
「また、明日ね」
「………そっちいくから」
「え?あっ…そっか。じゃあ…待ってる」
そういえば、明日は土曜日だ。
明日も会えるんだ…
嬉しい。けど、
なにやら不安もある。
明日は思っていること全部言う。
そう決めた。
「…………」
遠くなった翔の姿。
その姿が見えなくなるまで、
私はずっと見続けた。