無口な彼の妬かせ方
波乱の予感
「ちゃんと、綺麗に出来てるかな……」
早起きをして、頑張って綺麗にセットした髪の毛。
そっと、それを崩さぬように触れてみる。
ストレートにしてみたけど……
ちゃんと、まっすぐになってる?
「……………」
頬に両手を添えて、ギュッと目を閉じた。
心臓が軽くドキドキとしている。
久々だなー……
日曜日の午前10時。
大型スーパーの近くにある公園のベンチで、
私はソワソワと少しの緊張を持ちながら、
翔が来るのを待っているところ。
ホワンと思い浮かんだ翔の顔に、私は心の中で「きゃあーっ」と、叫んでいた。
………そう。
今日、私と翔は久々のデートなのです。