照れ屋な不良くん
神茂が口を開けた否や、私は強張って目を閉じる。
自然と背筋が冷えた。
「……ぜってぇ諦めねーからな。お前は何があっても俺のものにする。」
だが、パンチはこない。
強張っていた身体が自然と緩んだ。
「…なにそれ、宣言?」
ホッとしている私を眉根を寄せて見下げる神茂は「忠告」とただその一言を告げた。
…そこまでして私と付き合いたいのか?神茂は。
胸ぐらを掴む大きな手がゆっくりと離されれば、私は床へと軽く落ちた。
私には不良からして魅力的な部分でもあるのだろうか。いや…無いだろ確実。
特に魅力もない私を好きだと言う不良。
告白。そして忠告。
キスから始まった不良との関係は、何かと危険な香りしかしない事に
もう気づいてる。