照れ屋な不良くん
「か…みしげ…?」
「……うん、…俺。」
驚きのあまりカバンを落としそうになったけど、ギュッと力を入れ直した。
「……なんで、ここに?しかもそのお面…」
不可思議な事ばかりで、唖然とする私。
「…………、ごめん」
「え?」
そんな私の前で、彼はいきなり頭を下げた。
「さっきは、その…悪かった…。いきなり、ウザいとか言ったりして…」
(あ…)
もしかして、それを言いにここまで来たの?
「あれは、本心じゃない。違うけど…ちょっとは本心でもあるっていうか…違うっていうか…その…」
オドオドとする彼。
それを見ているしか出来ない私。
何を言われるのか不安で仕方がない。
冷静にいるつもりだけど、心臓はバクバクと高鳴る。