私これでも一応聖女ですが、落ちこぼれなせいで国外追放寸前です!



そんな光景に悲しみと怒りで狂い始めたメイが、私目掛けて襲いかかってくるのをジルが物凄い勢いで止めた。



「てめぇの相手は、この俺だ」


「クソがぁあああ!!!!」



強者を前にどうする事も出来ないメイは、素人が見ても隙だらけの攻撃しか繰り出せていない。



「出来た……!」



額に汗をかきながらも喜びの笑顔を振りまくフェイムは、どうやら魔法陣の書き換えを終わらせたようだ。



「これで終わりよ、メイ――聖なる力を侮らないで」



私自らクリスタルを破壊すると、核から甲高い痛い程の悲鳴が鳴り響き、鼓膜を大きく揺らす。


核の中心から私の力が……最後の力を発揮する。


溢れんばかりの光の粒が核を覆い尽くせば、その審判は下される。



「――《有罪【ギルティ】》」



分かっていた審判の答えを呟くと同時に、光は核を飲み込むようにして、その息の根を止めた。

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