私これでも一応聖女ですが、落ちこぼれなせいで国外追放寸前です!
*最終章*
祝福の輝き
*
「リゼ様!こちら報告書になります」
「リゼの嬢ちゃん、こっちにも手を貸してくれないか!」
「夕食の仕度も手伝って〜!」
「はいはいはい!!少しだけ待って!これが終わったら、すぐに行くから!」
あちこちから私に声が掛けられ、順番に言われた通りの場所に赴いては仕事を片付ける。
今日も晴天が広がり、清々しい風が流れるそんな何も変哲の無い日。
あの真っ黒な禍々しい空は、もうどこにもない。
王都を騒がせた、暗黒竜復活事件から早いもので一ヶ月という時間が経過していた。
振り返ると色々ありすぎたけど、今のこの生活に馴染みすぎてすごく昔にあった出来事のように思う。