私これでも一応聖女ですが、落ちこぼれなせいで国外追放寸前です!


また一から作戦を練り直す必要があるのかと頭を抱える私に、リュードルが大きく翼を広げて影を作った。



『そんなんだろうとは予想していた。そこに関しては我も力を貸してやろう』



そう言ってリュードルの影の中に取り込まれ、暫くすると肺の中に液体のような何かが入ってくる感覚と共に息が出来ない苦しみが襲う。


酸素を体内に取り入れようと大きく呼吸をすればする程、何か入り込んで来ては力が抜けていく。


もうっ……無理……。


助けを求めようと手を伸ばすとぎゅっと抱き寄せられ、苦しみからようやく解放された。



「げほっ……けぼっ」



乾咳と共に酸素が体内に取り込まれて、正常に動き始めた体に鼓動が響く。





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