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額を手で押さえながら中に入ると、結構人がいて。
さっきのアクセサリーショップと同様に沢山のアクセサリーがテーブルや壁に並べられていた。
アクセサリーに興味がない私でもここには可愛いと思う物が沢山あって見惚れてしまう。
「すみません、オリジナルアクセサリーが作れるって聞いたんですけど」
「あ、はい!作れますよ。あちらにどうぞ」
そんな私をよそに、蒼空さんは女の店員さんにそう聞くとイスのあるテーブルへと案内され、
「オドオドすんな」
なかなか座ろうとしない神茂さんの腕を掴み、無理矢理座らせる。
「では、ここにご希望のデザインと………」
オリジナルアクセサリーの製作について手順の説明を受けると
「…………………」
その紙に黙々とデザインを書いていく神茂さん。
見た目によらず、絵も上手い。
「彼女さんにプレゼントですか?」
「………そう、デス」
「じゃあプレゼント用にしておきますね。ラッピングデザインは三種類ありまして……」
「あ、じゃコレで………」
(普通に店員さんと会話できてるじゃん。)
念の為神茂さんの近くに立っていたけど、どーやら用済みらしい。
この店員さんも特に怯えている様子もなく、淡々と話を進めていく。