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「あれ?蒼空?」
遠くで、蒼空さんの事を呼ぶ声。
(この声…)
……聞き覚えがある。
私と蒼空さんは声の方向に振り向くと、
「やっぱり蒼空だ!」
お店の外で、私達に向かって大きく手を振る女の人。
…サラリと揺れる、茶色のロングヘアー。
(蒼空さんの……)
彼女だ。
「こんなとこで何してんの?あ、もしかして仕事中?」
「………そ。お前は?」
「私は柔軟剤きれちゃったから買いに来てたの」
「コレ、あそこにしか売ってなくて」っと持ってる袋を蒼空さんに見せると、
蒼空さんは「はぁ…」っとため息をついた。
「お前なぁ…、出かける時は俺に連絡しろって言ってんだろ」
「ごめんごめん、用事コレだけだし大丈夫だと思って」
店の中に入ってきた彼女さんは蒼空さんと仲良さそうに会話を始める。