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「立てるか?」


「あ、ありがとう……」




立たせてくれると、そのまま気絶状態の心音さんを置いて二階へと降りる。


本当に大丈夫なのかな……


あのまま起きなかったらどーしよう。とか考えたけれど、蒼空さんが大丈夫だって言うからまぁ大丈夫なんだろう……




「もう23時か…」




時計を見ると針はその時間を示していた。


そろそろ帰らないと。


そう思って帰る準備を進める私だけど、


ふと窓の外を見れば




「………え?ちょっと待って?」




すごい吹雪いてるんだけど?


私と蒼空さんが買い出しに行った時はパラパラと軽く降ってる感じだったのに…


チラッと蒼空さんを見れば、その服は結構濡れていて、たぶんゴミを捨てに行った時も吹雪いていたのだろう。




「蒼空さん、これ帰れなくない?」


「あー、そういえば結構吹雪いてたな」




久々にこんな降ってるところ見たけれど、


さすがにこれは嬉しくないなぁ……




「まあ俺は泊まるつもりで来てたからいーけど、お前は?」


「私準備してないや……」




まさか帰れなくなるなんて思ってなかったから、泊まる準備なんてしてるはずがない。


ましてや、雪が降るなんて思ってもいなかったし…

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