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「あー疲れたぁ!!!」


「やっと学校も終わりだね~」




雪合戦をした後、すぐに蒼空さんに連絡を入れてみたけれど、講義を終えた今もまだ既読さえついていない。




「てか、あの時の小林めっちゃ面白かったね」


「あー、あれ?ほんと申し訳ない事したなぁ…」




雪合戦をしているとき、蒼空さんの事で頭がいっぱいだった私はボーっとしてしまっていて、相手に雪玉を当てられそうになったんだけど、


なぜか同じチームの小林が私の前に飛び込んできて、雪玉を全身にぶつけられていた。




「小林、必死に月姫のこと守ってたじゃん」


「結局私もすぐ当てられたけどね」


「月姫のこと好きだから守りたくなったんだよ」


「ないない。ただ当てられたかったんじゃない?」


「それこそないって!」




千恵はいつも小林が私に気があるってことを言ってくるけれど、そんな感じ全く感じないけどなぁ。




「じゃあ、また遊べる日連絡してね!」


「必ず!」




そう最寄りの駅で約束を交わした私達。



これから2週間ちょっとの休み期間に入る為、ほぼ毎日のように会っていた千恵とはあまり会えなくなる。


駅の改札でお別れをしたけれど、今日は少しだけ名残惜しくなった。

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