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(ここの十字路を曲がって…)
携帯のマップアプリに頼りながらその場所へと向かう私。
もう結構歩いたけれどまだ着かなくて、本当に徒歩20分で合ってるのかな?なんて疑ってしまう。
(あ、もー着くや)
アプリでは目的地に到着したことが書いてあって、どれだろうと見上げれば綺麗なアパートが目に入る。
もう一度住所を確認すると、このアパートの最上階に住んでいるとの事。
本当に合ってるのかな?っと疑ってしまったけど、表札をみれば"桜井"の文字。
間違いないみたいだ。
恐る恐る、インターホンを押す。
けれど、反応はない。
(え、これほんと大丈夫…?)
倒れてるとか……
不安が募りに募って、インターホンを連続して押してみれば
「うるせぇ…!」
「わっ、ビックリしたぁ……」
急に開いたドアに驚いた。
「あ?なんでお前が」
スウェット姿の蒼空さんは私の顔を見て眉根を寄せる。