request
「あ、えっと…安否確認しにきました」
「なんだそれ?頼んでねーよ」
「だって連絡返ってこなかったから心配で…!」
「連絡?」と携帯を確認すると、私からのメッセージに気づいたらしい蒼空さん。
「あー…、悪い、寝てた」
だから返信なかったのか…
「風邪、大丈夫?」
「あぁ、大丈夫だから帰っていーぞ」
「安否確認もできただろ」そう言う割には目はトロンとしているし、体調が悪いというようにしか見えない。
「蒼空さんのその強がる癖なんなの?」
「は?強がってねーよ」
手を蒼空さんの額に触れさせれば、とても熱い体温。
「……どこが大丈夫なのよ」
心音さんの言う通り、何も食べてなければ薬も飲んでなさそうで。
「薬と心音さんのプリン持ってきたから、ちょっと上がるよ」
蒼空さんの隣を通り抜けて中へと入る。
「なに?プリンあんの」
「そこに食いつくな」
この人はいつでも甘い物に目がないらしい。