request






「な、な、なっ!!?」




キ、キス!!!キスされた…!!


しかもここ外なのにっ……!!!




「はっ、お前どこまで赤くなんの?」




今の私の顔は真っ赤に染まっていて


一つのさくらんぼのようだと思う。




「こ、ここ!外なのに…!!!」


「誰も見てねーよ」




蒼空さんって外でこんなこと平気でするような人だっけ!?



脳裏で考えれば、この間の遊園地で人前でキスされたことを思い出す。



平気でするような人だったな……




「じゃ、帰るか」




パッと手を離されると、そのままスタスタと歩いて行ってしまう。




「ちょ、ちょっと…!」




なんでそんな平然としてられるんだろう。


ドキドキしてるのは私だけ?



なんて思いながら、そのあとを追いかければ


髪の毛の隙間から見えた耳がほんのりと赤くなっていて、



(なんだ、照れ隠ししてるじゃん)



強がる癖がある蒼空さんも、どうやらドキドキしてるみたいだ。

< 190 / 660 >

この作品をシェア

pagetop