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(全然焦ってない…)
落ち着いて対応する蒼空さんを見て、やっぱり凄いなぁと見惚れてしまって
「おい。」
「…あ、なに!?」
「ぼーっとしてないで、陽葵さんに状況伝えに行って欲しいんだけど」
「わ、分かった…!!!」
ヒョイッ、と軽々しくハルトくんを抱きかかえた蒼空さんに、そう言われてやっと我に帰る。
「ちょっと待っててねハルトくん!」
目をウルウルと潤ませるハルトくんを横目に、私は急いで陽葵さんのいる二階に向かう。
「陽葵さん!!!」
「わっ、びっくりしたぁ…どうしたんですか?」
勢いよくドアを開けてしまい、
その音に驚いていた陽葵さんにさっきあった出来事を一から説明すれば
「それはそれは、小さな依頼人が来たみたいですねぇ」
ニコニコと微笑んで、久々の依頼に嬉しい様子。
「掃除はもう大丈夫ですから、お母さんを見つけてあげて下さい」
「分かりました!」
陽葵さんから許可をもらったから、急いで戻ろうとしたが
「(そーいえば…!)」
カバンの中に、この間小林から貰った棒付きキャンディが入っている事を思い出して
すぐに見つけ出したソレを持ち、外へと向かう。