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「許可貰ったよ!」
「じゃ、行くか」
抱きかかえたままどこかへ歩き始める蒼空さんの横につくと、スンスンと鼻をすするハルトくんを見る。
「ハルトくん、キャンディは好き?」
「うん…好き……」
「じゃあ、これあげる!」
「はいっ!」っとさっき持ち出したキャンディをハルトくんに渡すと、
パァアっと目を輝かせて
潤んだ瞳に明るさを取り戻した。
「これ!僕好きなやつ!!」
「ほんと?良かったぁ」
嬉しそうな顔をするハルトくんを見て、ホッと安心。
「俺のはねーのかよ」
「残念ながら1個しかありませ~ん」
「おねーちゃん、コレ開けて~?」
「あ、はいはいっ!」
包まれている袋を開けて、ハルトくんにあげると嬉しそうにそのキャンディを舐め始めた。
「で、どこ向かってるの?」
「河川敷。話聞いたらそこで家族と遊んでたんだってさ。」
「あー…だからここにいたんだね…」
事務所から河川敷までは本当に近くて、すぐそこに階段がある。
たぶんそこから降りてきたんだろうな…