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ハルトくん達から少し離れた場所まで来たけれど、未だに繋がれている手は離されていない。



(彼女…そう言ったよね?)



私の事を"彼女"だって




「嬉しい……」


「ん?」




ついつい口に出てしまったソレ。


気づいたらしい蒼空さんは私の顔を見る。




「なにが」


「え?いや…彼女って…」


「そんな事で喜んでんのか」


「い、いいじゃん…!!!」




好きな人と付き合えてるんだって


それって本当に嬉しい事なんだもん。



(それにしても…寒いなぁ…)



河川敷に上がってきた辺りから寒さを感じていた私だけど、未だにその寒さには慣れてなくて。



ハルトくんと遊んでいた時ちょっとだけ汗かいたからかな…



汗が冷えて余計に寒くなり、ブルっと身体が震える。

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